『江戸に学ぶ出版文化』平成22年度文化講演会のご案内
─≪財団法人印刷図書館主催≫ 平成22年度文化講演会─
財団法人印刷図書館は、江戸学の第一人者として知られる「江戸東京博物館」の竹内誠館長をお招きして、文化講演会を開催いたします。
物質的には必ずしも豊かではなかったかも知れないが、心は非常に豊かだった江戸時代の出版に関する史実やエピソードを紹介しながら、当時の出版活動(心)を支えた印刷の業(モノづくり)の重要性を解き、江戸時代の意味を蘇らせ、それを心の時代である21世紀に活かすことができると、極めて示唆に富んだ内容を展開されます。ぜひこの機会にご参加賜りますようご案内申し上げます。
【開催日時】 | 平成22年12月6日(月)午後2時〜午後3時30分<90分間> |
【会場】 | 日本印刷会館2階 大会議室 (有楽町線新富町駅・日比谷線八丁堀駅下車) 東京都中央区新富1-16-8 TEL 03-3551-0506 *案内図はコチラ |
【参加費】 | 5,000円(税込) |
江戸時代に入り社会が安定するにしたがい、まず上方を中心に、それまでの仏典や漢詩本に限らず、源氏物語や平家物語などの文芸書から、節用集や往来集といった実用書にいたるまで、幅広い分野にわたる活発な出版活動が始まった。また、書物の重要が飛躍的に増加するに伴い、一字ずつ活字を拾う活版印刷よりも、より手軽で安上がりな木版印刷の板本が再び注目され出版の主流を占めるようになった。江戸時代を通し、約六千軒の出版業者、いわゆる板元が活躍し、17世紀の京都では、すでに一万点に近い書物が出版されている。
江戸時代中期になると出版の中心は上方から江戸へ移り、多色刷りや木版など、わが国独自の精巧な整版技術が工夫され、高い水準の出版文化が生み出された。一方、明暦3年(1657)に始まる幕府の出版規制は、享保、寛政、天保と続く三度の改革で強化されたが、幕末の変動期になると、規制の網をくぐり、黒船の来航や各地の災害などを伝える瓦版が出版され、揺れ動く世相を風刺した。
たくましく、豊かな江戸時代の文化を、印刷出版業が支えた。
昭和8年東京に生まれる。東京教育大学大学院博士課程修了/文学博士/専攻:江戸文化史・近世都市史
【略歴】現在、東京学芸大学名誉教授、江戸東京博物館館長、徳川林政史研究所所長、日本博物館協会顧問、地方史研究協議会会長などを務める。【主な著書/編書】「江戸名所図屏風の世界」(岩波書店)、「近世都市江戸の構造」(三省堂)、「曲亭馬琴」(集英社)、「東京都の歴史」(山川出版社)、「教養の日本史」(東京大学出版会)、「江戸時代館」(小学館)など多数
このほかNHK大河ドラマ、金曜時代劇などの時代考証を担当した。
このイベントは終了致しました。
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2010年12月6日 9:49 PM | カテゴリー:イベント・刊行物ご案内