『新修『福岡市史』特別編 活字メディアの時代 近代福岡の印刷と出版』を受入れました。
福岡市博物館 市史編さん室様より、上記の資料をご寄贈いただきました。
(以下、発行元のHPより引用)
明治以降の日本では、江戸時代に開花した出版文化が、近代的な印刷・出版技術のもとで、
より多くの階層に開かれた媒体を創り出しました。近代の福岡においても、
数多くの出版物が刊行されています。本書は、明治初年から1970年代に至る時期の、
地方都市における活字メディアの、驚くほど豊かで多様な世界を、
ビジュアルに楽しんでいただくためのものです。同時に本書が、著者や出版社だけでなく、
印刷文化に関わったすべての人びとへのオマージュとなることを願っています。
≪目次≫
はじめに グーテンベルクのすそ野を駆け抜ける 序説・近代福岡の印刷と出版
第一章 新たなメディアの誕生
1 活版印刷の黎明
コラム 福岡発のベストセラー
2 明治の教科書出版
コラム 教科書としての紀事文・論説文
3 新たなメディアとしての新聞・雑誌
コラム 福岡図書館/狂詩に見る福博の風景
第二章 「新時代」と地方メディア
1 福岡・博多を語る
コラム 竹田秋楼のHAKATA-MONOGATARI
2 月曜附録と黒田静男
3 文芸誌のはじまり
コラム 百星つどう『天の川』
4 福岡詩壇の夜明け前
コラム 原田種夫 第一線の裏方文士
福岡の新聞漫画と下川凹天
第三章 モダン都市福岡の広告と出版
1 博覧会の時代とメディア都市
コラム 鳥瞰図に描かれた二つのビジョン/博覧会に見る大陸との交流
2 魅せる都市の広告と芸術
コラム 新興写真の波動
3 モガへの憧憬とゴシップ
コラム 西口紫溟の『博多春秋』
4 福岡文壇の誕生
福岡博多お土産絵葉書
博多二○加/博多ことば
第四章 戦時下の文学と文化
1 『九州文学』の誕生
コラム 竹中英太郎と青柳喜兵衛
2 「翼賛」する地方文化
コラム 清水芳太郎と創生会
3 『こをろ』の青春
コラム 科学文化雑誌『科学評論』/『博多春秋』から『九州春秋』へ
4 専業出版社の出発
コラム 昭和20年8月15日をまたいだ『月刊 西日本』
第五章 紙飢饉とGHQの検閲
1 検閲とは何だったのか
コラム 飛ぶように売れた『日米日常会話』
2 戦後復興を支えた印刷業
3 カストリ時代の用紙事情
コラム バーター制とセンカ紙の流通/カストリ雑誌と福岡
4 占領下の出版活動
コラム 戦後混乱期の出版物取次/菊竹金文堂と金文会/『夕刊フクニチ』とサザエさん
第六章 活字に群がる人々
1 花開く雑誌文化
コラム プランゲ文庫/「日本人」を叱る原節子
2 同人雑誌の再興
コラム 福岡に戻る作家、巣立つ作家/二つのモデル小説
3 文化・芸能団体の再編
コラム 『九州演劇』と自立演劇運動
4 働く人々のために
コラム 大衆を励ました笑いと芸能/エロスの衝撃「肉体の門」九州巡回公演
第七章 集団のなかの活字
1 サークル運動の時代と福岡
コラム サークル運動と炭鉱/在日朝鮮人によるサークル誌『荒波』/ガリ版文化
2 PR誌と作家たちの活躍
コラム 黒田静男の『芸林』/『博多ばってん』と広告
3 学校のなかの活字
コラム 『九州大学新聞』と滝沢克己
4 『婦人九州』からのまなざし
コラム 河野信子の仕事
文林堂の活版印刷と福岡の同人誌
文林堂主人、山田善之さんに聞く/【附録】文林堂と日本の印刷の歩み/同人誌ができるまで
第八章 「百万都市」へ
1 高度消費社会の到来と印刷業
コラム 近代デザイン・センター
2 印刷文化典に見る構造改善の影響
コラム 印刷団地
3 「百万都市」の自画像
コラム タウン誌今昔―まちの「うわさ」と「シティ情報」―/うちなるふるさと―梅林新市と米倉斉加年―
4 出版文化の光芒
コラム 雑誌『暗河』と1970年代の思想運動
論考
1 明治期福博の出版人と書肆
2 敗戦直後の福岡における『叡智』誌周辺の動向について
3 占領期の福岡における印刷―雑誌『紙と印刷』から見える光景
年表・索引
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タイトル 『新修『福岡市史』特別編
活字メディアの時代 近代福岡の印刷と出版』
編 者 福岡市史編集委員会
発 行 福岡市
発行年 2017年3月31日
体 裁 A4判、384ページ
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2019年4月26日 4:08 PM | カテゴリー:新刊情報一覧